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YOZOH / 『Traveler』

●記録上は小規模アカシア・バンドをバックにしたフル・アルバムに続く、今回が初の完全ソロ盤。とはいっても各トラックを日替わり的にCasker、Sentimental scenery、Humming Urban Stereo、Lucite Tokki、ムジャンサンジャン(三国志的には武将上将しか当てられないが…)、才州少年、Belle Epoqueといった人(々)に伴奏(あるいはアレンジ)させており、ナマ(アコースティックということではなく手動という意味)のバック・バンドを何組も抱えているに等しい状態ともいえるわりに、本人は相変わらずのぽにょキャラなので、サウンドの統一感はなかなかのもの。しかもさすが太宰ファン(しくしく)らしいというべきか、[02]の冒頭には本人の『おいしょっ』という(日本語というよりは津軽弁の?)かけ声が入っていて大しくしくである(実は『ウッシャ』という説もある)。微妙なズレとかブレとかは彼女の場合、敢えてコントロールをしてそうなっているとしか考えられないので、ふつうに譜面で曲を歌っても実は全編インプロビゼーション的ゆるめの緊張感が持続しているともいえ、21世紀においては貴重な文字通りの天然系の才能かもしれない。[07]は同名スタンダードをジャズでいう極度のリハーモナイズで再解釈したというギワクすらあるが(結果については聴いてのお楽しみ)、ロック要素、ボサ要素…等と解析していくよりも、分類上はAlternativeということにしておいたほうが何かと便利な音としかいいようがない。さらに[03]の歌詞(by本人)などは、やはり韓国においても破調的なのか(タイトル曲でこれか!的な)論議を呼んでいそうな気配である。なお、一部でたいへん好評のmelodicaプレイは今回[08]のラストで聴くことができる。
商品コード : PMCD-9063
製造元 : [2008/10/21] PASTEL
価格 : 2,000円(税込)
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